2006年9月13日 作成


日本一の芋煮会〜東北ツーリング(後編) 2006年9月2日〜3日
メンバー ダー@SEROW250

山形自動車道で宮城県へ突入!

 ツーリングの朝は早い!。起床予定時刻の3分前、不思議と目覚まし時計無しでも、ピタリと4時27分に目が覚めました。金曜晩も2時間ほどの仮眠しか取ってなかったにも関わらず、我ながらグレイトです(なんのこっちゃ笑)。
 今回お世話になった山形健康ランドラッキー。”芋煮混み(?)”を警戒していたものの、思うほどの混雑もなく、小綺麗な館内は、場所的にもR13に面しており、山形方面ツーの拠点にはもってこいですね。HPのクーポン券持参で、400円割引ってのは、とってもGOODでした♪。

 朝風呂を浴びて、午前5時半、芋煮会までのつかの間の時間を利用して、東北ツーリング2日目、いよいよスタートです!。

 早朝の車通りのほとんど無いR13で、芋煮会場をかすめ、R286で更に東へ。そのまま笹谷峠をショートカットすべく、関沢ICより山形自動車道で宮城県へ突入!。ぐるりと宮城側から蔵王を越えて、再び山形市内へ戻ってくる、という作戦なのだ!。しかし、このどんよりと曇った天気、果たして蔵王は拝めるのか!?。


蔵王エコーライン、正面に蔵王山を望む

 トンネルを抜けた笹谷ICからは、再び下道R286で東へ。R457を右折すると、それまでの曇り空が嘘の様な申し分ない快晴が待っていました!。雲一つない青空に、朝日を順光に浴びた蔵王山がその姿を現すと、もう朝から「うぉーーーーー!!」と叫びたくなるほどの爽快感!。来て良かったー!!と思える瞬間ですね。

 蔵王は、学生時代以来だから、14年ぶりの再訪でしたが、時は過ぎ時代は変わり、あの頃は若さでとにかく無我夢中に走ってたなーなんて懐かしんでみたり(^^)
 しかし、夏期にこれほど空気が澄んだ快晴に恵まれるとは思いもよらず、余計に勇む気持ちで興奮が収まりません!!。
 
 蔵王エコーラインでヘアピンの連続するワインディングでグングン高度を稼ぎ、すると正面にはこれから越える朝日を浴びた蔵王の山々が壮大なスケールで迫って来ました。振り返れば、これまた仙台方面の大パノラマ!。登れば登るほど、草木の生えない蔵王山の荒涼とした山肌が間近に迫り、興奮は高まるばかり。


蔵王、エメラルドグリーンの水をたたえるお釜

 蔵王エコーラインの頂上である刈田峠から、更に上部へ通じる有料道路が「蔵王ハイライン」。時刻は6時半を過ぎたところですが、料金所には人影無し。何だかちょっと得した気分だね(^^)。
 蔵王ハイラインは、全長僅か3km弱ほどの距離ですが、道路脇に遮るものが無く、とにかく沿道からは絶景尽くしのオンパレード。前を向いている時間よりも、横や後ろ?を向いている方が圧倒的(笑)。とにかく、目で見る景色が全て新鮮で、鳥肌立ちまくりですね!!。

 終点の駐車場は、すでに標高1700mオーバー。見渡す景色は、まさに雲上のパノラマ。あいにく日帰り圏外(?)につき、山の名前は分かりませんでしたが、遥か眼下に、見下ろす山形市街と、遠く昨日走ってきた磐梯山方面と、とにかく爽快感は素晴らしかった!。
 山頂駐車場からは、遊歩道が延びており、蔵王の象徴でもある大望のお釜散策へ。わずか100m程で、美しいエメラルドグリーンの水をたたえるお釜を一望出来ました。ちなみに、太陽光線の当たり具合で、湖面の色を変化させることから、五色沼とも呼ばれているそうですね!。

 今日もアタック仕様(?)のオフブーツながら、展望台からは上部に見える蔵王刈田岳(標高1756m)へも登ってみました。オォ〜!、ワンダフル〜!!、凄すぎです。言葉で表現できません!!。山頂からはまるでいつかの乗鞍岳山頂の様な360゜の絶景パノラマですよ!。しかも、初めてみる絶景ってのは、ポイント2倍、3倍な訳ですよね。登ってきたエコーラインと仙台方面ハイラインと山形市街の眺望、そして、熊野岳・五色岳とお釜。それまで、下から拝んでいた蔵王の頂点に、今自分が立っている思うと、浮き足差し足忍び足?。何だかよく分かりませんが、とにかくじっとしていられないほどの 絶景尽くしに、あまりの興奮で息が詰まりそうでした(笑)

 蔵王と言えば、冬の樹氷「アイスモンスター」でも大変有名ですが、この地が厳冬期は一体どんな風に様変わりのでしょうか。想像すればするほど、いつかの夢は膨らむばかりです(^^)
 → 「山形蔵王の樹氷


蔵王ハイライン・山頂駐車場から山形市街方面を見下ろす

 蔵王の絶景に別れを惜しみつつ、蔵王を下山。蔵王スキー場をかすめ、蔵王温泉街へやって来ました。お目当ては、「蔵王温泉・大露天風呂」。温泉街から随分急坂を登ったところにありました。入口門をくぐると、野趣満点!の露天風呂が・・・ってか、丸見えじゃん!(笑)。まあ、不思議と露天風呂ってものは、みんなで入ればそんなことも大して気にならなかったりするのですが(笑)。

 早朝からの営業とあってか、観光客らでぼちぼち賑わっており、温泉らしい硫黄の香りが漂い、乳白色の岩風呂は朝から本当に気持ち良かったです♪。

 時刻は9時になるところ。朝から温泉付きのフルコースで蔵王をたっぷり堪能することが出来ました。そろそろ芋煮会場へ移動開始です。西蔵王高原ライン経由にて、山形市街地へ。


山形名物「日本一の芋煮会」

 いつか行ってみたかった「日本一の芋煮会フェスティバル」。午前9時半についに会場入り!。いやっほ〜い!!。会場は、山形市の馬見ケ崎川河川敷・双月橋(→ココ)の袂で、国道13号からもすぐに分かりますね。

 まずは会場図河川敷沿い道路は、車両通行止めとなっていましたが、ガードマンに声をかけてみると、バイクは押して歩けばOKで、中が駐輪場になっていますとのこと。なるほどっ、バイクは本部席間近まで迫ることが出来ました。

 ちょうど開会式が終わるところで、ラッシャー板前さんのトークの最中でした。開会式が終わると、いよいよ調理開始。うおぉぉぉぉ、これが噂の直径6mという日本一の大鍋なんですね。ちなみに、この鍋こと「鍋太郎」という愛称があり、現在のは第4回以降使われているという2代目。で、すでに引退したという初代「鍋太郎」が・・・・あるんですね!。会場から数キロのところにあるココ。いやぁ〜、前日の夜間でしたので、広い敷地内で探し出すのに苦労しましたが(笑)、見つけた時は嬉しかったなぁ〜。流石に間近で見る大鍋はスケールが違います!。僕の185cmの身長ですら、鍋の中をのぞき込むのも至難の業。こんなので作るんだぁ〜と、意味もなく明日への興奮が 高まるばかりです(笑)。栄光の歴史も刻んでありました。

 さて、さすがに3万食となれば、食材だってそのスケールは日本一!。もちろん、、食材にもとことんこだわり、全て山形産!。しかも、鍋の火元も薪だって言うんだから、火力調整だって職人達の成せる技ですよね!。その火加減の日調節も、これまた美味しさの秘訣だったりなのでしょうか。
 時折、クレーンで蓋を開けては、かき混ぜたり具を投入したりする訳ですが、とても料理している光景じゃないっす〜!!。工事現場さながらの光景でした(笑)。ちなみに、使われているシャベルカーなど、きっと誰しもが思い浮かべる疑問は、なるほどー!!でしょ(^^)。これまた新しい発見でした(笑)。


6mの大鍋で作られた日本一の芋煮汁「旨すぎる〜!!」

 会場内、他にもイベント盛りだくさんですが、適当なところで列に並ばないと芋煮にはありつけませんよね(^^;。気が付けば、すでに延々と続く超〜〜〜〜〜〜〜蛇の列。僕らは10時30分頃から並び始めましたが、すでにその長さは数百mにも達しており、果たして僕らの順番で芋煮にありつけるのか!?と不安になったら、そんなの心配ご無用。なんてったって3万食(!)。僕らの後にも人は来るわ並ぶわで、土手上の道路まで最後尾は延びちゃったよ〜(11時50分時点)。しかもこの列が鍋の反対側にもあるんですよー!!。

 並び初めてから、待つこと20分。何やら騒がしくなってきましたね。おおっ!、10時50分には、ついに芋煮の完成を祝うトランペット付きのファンファーレだよっ!(笑)。今回は、調理が順調に進み、予定の11時半よりも30分以上も早い完成なんですね。
 いよいよパワーショベルによる大鍋からの取り分け作業開始。長蛇の列もじわりじわりと前進し始め、更に待つこと1時間。ようやく念願の日本一の芋煮を間近にロックオン!。もうドキドキです(笑)。11時56分。並び初めてから1時間半後の出来事でした。
 すでにテーブルにたくさん並べられたどんぶりに入った芋煮汁。具だくさんだったり、汁だくさんだったりと、まあボリューム的にかなり差がありますので、自分のお好みのものをチョイス。当日チケット1枚(300円以上)で”どんぶり1杯分”ですので、僕はチケット2枚どんぶり2つ分。さすがに手は2本ですから、これ以上は無理っす(笑)。常連らしき方々は、セルフの大鍋を持ち込んで、チケット枚数分を入れてもらうなんて事もありなんですね。
 早速頂きます!。とてもボリュームたっぷりで、里芋丸ごと豪快にゴロゴロ入ってたりと、そんなところも日本一!。味もどうしてこれほどの大鍋で、これだけ美味しくできるものかと感激モノでしたよ〜!!。その場で食べるんだからなお美味しい!。この芋煮のために、埼玉から来たんですから、ますます美味しい!!(*^o^*)
 こちらは、シャベルカーによる取り分け風景。凄いでしょ。


大勢の人達で賑わう芋煮会の様子

 会場内には、地元物産展なども多数出店されていますので、やはり山形名物といえば、味の染みた「玉こんにゃく」も見逃せません!。こんなアイスも、癒される〜〜〜(笑)。

 そんな感じで、今年初めての「日本一の芋煮会フェスティバル」。スケールも美味しさも日本一!ってことで、遙々山形まで出向いた甲斐がありました。ただ、炎天下の河川敷でしたので、小さな子連れさんなどは、人ごとでなく?大変そうでした。日傘が欲しいとか、折り畳み椅子があったら便利とか、対岸では3m鍋による芋煮会もやっていたとか、勝手が分かってくると、より楽しみ方も広がりそうですね。

 健康ランドと、芋煮会現地にてご一緒させて頂いたいっし〜さん。そして、芋煮会の始まる前に蔵王温泉・大露天風呂で、まるでいつかの乗鞍の様に、高校大学の同級生でもあるtetuさん@VMAXに遭遇したり、会場内で並んでいたら、あの人混みの中で「ダーさんですか?」と声をかえてくれたのは、「秋田のタカ」さんじゃないですか〜っ!。あいやぁ〜、驚きました!!。こんなところで遭遇できるとはっ!。みなさん、楽しい一時もありがとうございました。


酒田市から望む鳥海山

 時刻は12時半を回ったところ。芋煮会場を後にして、東北ツーリングは続きます。
 市街地をパスすべく、山形北ICより山形自動車道で西へ。寒河江SAでは、またしても山形名物ゲット。お値段といい、お気軽さもあってついつい食指が延びてしまいますね(笑)

 夏スキーで有名な万年雪のある雄大な月山を横目に、まるで高速道路さながらの月山道路を快走。あまりのペースで写真撮るタイミングを逃してしまった・・・・(笑)。時間があれば、旧道でもある六十里越街道も走ってみたかったけれど、今日は更に先を目指すのだ。

 交通量が増えてきた頃、庄内あさひICからは、再び高速でショートカット。目指すのは日本海に面する酒田市。出羽富士こと「鳥海山」なのだ!。
 
 鶴岡市付近に差し掛かると、いよいよ正面には独立峰でもある鳥海山(2,236m)が、その雄大な姿を現しました。北上するにつれ、次第に大きくなっていく鳥海山。山形自動車道終点酒田みなとICを降りれば、東北ツーリングの最終目的地、黄金色の稲生の向こうにそびえる鳥海山は、もう目の前です!。


鳥海山からの日本海の夕日

 午後4時半を回ったところ。鳥海山のお膝元「鳥海ブルーライン」へやってきました。前回訪れたのも、蔵王と同じく14年前の出来事。あの時は、忘れもしない強風の吹き荒れる台風のまっただ中だったこともあり、そのインパクトは強烈なものでした。
 しばし、展望のない樹海の中のワインディングが続きますが、3合目付近からは視界も開けてきましたね!。
 標高1000mの大平山荘からは、海抜0mの日本海まで遮るものは何もなく、海に向かってズド〜〜〜ン!!とストレートです。これほどの日本海の絶景を拝める場所なんて、僕は他に知りませんです。
 いつか憧れだった日本海の夕日@鳥海山バージョン。ツーリングのラストを締めくくるには、感動的過ぎる光景を目の前にし、ただただ言葉を無くしてしまいました。
 鳥海ブルーラインを更に進むと、何だこの看板は?。うおっ!、遙々こんなところまで来てしまったんですね!。ふと我に返り、嬉しいやら何とやら・・・ひじょーに複雑な心境ですね(^^;

 鳥海山5合目の鉾立展望台からの秋田方面の眺望。遠くかすかに男鹿半島まで拝めた時は、”秋田県”に居ることを実感し、思わずちょっと身震いする程でした。


新潟市・万人家の「ちゃーしゅーめん(大盛)」

 時刻は午後5時半。鳥海山からの暮れゆく夕景ともそろそろお別れの時間です。ここから埼玉までの距離は約500km。まだまだ遠い道のりです。今日中に果たして帰れるのでしょうか!?(^^;

 R7を南下。右手には、沈みゆく夕日、そして日が落ちれば日本海には漁り火が灯り、何で自分はこんな時間にこんな所を走っているんだろう??と、どれもこれもが非日常的な体験、非日常的な光景ばかり。とにかく無心で走り続けました。自分の居るべき帰るべき場所、埼玉を目指して・・・・。

 鳥海山から約200km南下した新潟市へは、午後8時半到着!。うおっ、早すぎです(笑)。最後の燃料補給(?)に立ち寄ったのは「万人家 紫竹山店(→紹介HP)」。メニューはこちら。オーダーは、もちろん「ちゃーしゅーめん(大盛)」。どっひゃー!!、ドンブリの縁が見えないほどに、ぐるりと敷き詰められたチャーシューを数えてみたら、実に10枚だよ。本日ラストを飾るに相応しく?、この上ないつかの間の至福の時を味わう事が出来ました。あらら?、「皿盛りちゃーしゅう」なんて、頼んだの誰だよ??(笑)。こちらもチャーシューのテンコ盛りは10枚盛り〜!!。いつもは、大事に大事に最後までとっておくチャーシューも、今回ばっかりは、チャーシューを食っても食っても減りませ ん。何でだろう??(爆)

 埼玉の自宅まで残すところ、あと約300km。ラストスパートは、新潟ICからは、北陸道〜関越道と乗り継ぎ、我慢と忍耐との勝負です!。給油以外はノンストップで、一気に300kmを走破!。埼玉の自宅には、深夜すでに日付変更線を跨ぎ、月曜深夜1時半に無事帰還。あぁーーー、あまりの安堵感で、目眩が・・・(笑)


 2日間の走行距離は1370km。3年越しの日本一の芋煮会という名の「東北ツーリング」。ついに実現することが出来ました。天候にも恵まれ、数々の絶景と美味しいもの、温泉、林道、プチアタック、そして「日本一の芋煮会」と、自分なりのツーリングの楽しさを、改めて再認識出来た2日間でした。
 でも、東北って一口に言うけれど、東北ってとにかく広い!。まだまだ僕のフィールドは無限です!

 以上、これにて東北ツーリング完結!。最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

本日の走行距離:818km
2日間の総走行距離:1370km




全走行マップ
GPSトラック生データ(#取り扱いには十分な配慮をお願いします。)

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