2007年9月20日 作成


高ボッチ高原〜信州伊那ツーリング 2007年9月8日
メンバー ダー@セロー250

■日本一の国道最長トンネル「雁坂トンネル」

 台風9号が過ぎ、台風一過の青空を期待して、深夜1時半セローで出発。最近、ETC慣れしてしまうと、つい便利な圏央道に頼りがちですが、今日は気合いを入れて下道モード。秩父経由の雁坂ルートです。

 秩父市街を過ぎ R140山梨方面へ左折。大滝付近へも差し掛かると、すでに空は雲一つない満点の星空が広がっていました。
 深夜の滝沢ダムループ橋付近へ差し掛かると、滝沢ダムの水煙らしきの中に、うっすらと浮かびあがるループ橋。走りながらも耳を澄ませば、豪快に放水しているダムの様子を伺い知ることが出来ました。そして、ループ橋は途中の休憩所の接続部付近の山肌から湧き出る漏水で、道路全面が数cmはありそうな小川と化していたのは驚きでした。
 
 滝沢ダムを過ぎ、更に山間部に近づくにつれ、コーナーというコーナーでは道路脇から湧き出るというよりも道路へ豪快に降り注ぐ沢の水。道路は、至る所がみずびだし状態となっており、前輪で巻き上げる水しぶきで、すでに膝から下がずぶ濡れ状態になってしまった。
 
 深夜3時、国道最長日本一の雁坂トンネルを抜けて山梨入りとなりました。


■高ボッチ高原にて日の出

 甲府からは、再び下道R20で西を目刺し、道の駅・蔦木宿で小休止。午前5時10分、茅野市付近で夜明けを迎えました。

 本日、まず目指すは高ボッチ高原です。その途中、塩尻峠から横道に入りこみ、訪れたのは諏訪湖と諏訪市街を一望できる「塩嶺御野立公園展望台」です。標高は約1000m。茅野付近から、徐々に雲に覆われ、その雲が頭上をかすめるほどの高さに迫っていました。これから向かう本命「高ボッチ高原」は、標高1600m。果たして、高ボッチ高原は雲の中なのか!?、はたまた感動の雲上のパノラマに巡り会えるのか!?。
 
 濃霧の高ボッチスカイラインを駆け上がり、午前5時48分、高ボッチ高原へ到着です。濃霧のままダメかと諦めかけたその時、強烈に眩しい朝日が射し込んで来ました!。くーっと熱くなるものがありますね。雲上へ出るか否かの、実に微妙な高さでのご来光となりました。

 松本市街を一望するアルプス展望台はご覧の通り。時折、市街まで見渡せることもありましたが、すぐまた濃霧の中へ・・・。台風一過の雲一つない超快晴!を期待したものの、なかなかそう簡単に巡り会えるものでも無いようですね。
 
 高度が足りないのなら、更に高いところへと、高ボッチ高原から更に北上した鉢伏山へも迫りましたが、標高1850mでもご覧の通り。晴れていれば山頂への散策コース1時間も予定していたのですが、あまりの濃霧で惜しくも今回は断念することとなりました。


■箕輪ダム

 伊那へ通じる新ルート開拓ということで、次なる目的地を目指して出発です。
 どんより曇り空の諏訪湖畔をかすめ、諏訪湖SAの少し南東側。真志野峠を越える県道442「諏訪箕輪線」へやってきました。ナビがあっても入口を探すのには苦労しましたが、見つけた道は、ホントに県道??と不安になる程の山林ダートなのね。当然ながら交通量はゼロ。いやぁ〜、自分的にはこういうルートが性に合ってるんですが、何か?(笑)

 ダートを登って行くと、木々の隙間からは諏訪市街と望み、なんとも朝から爽やかな林道です。よく分からなかった「真志野峠」をいつの間にか過ぎ、気が付いたら南峠へ。途中、いくつか分岐があったりしますので、ナビで方角をしっかりと見極めて、無事にダート区間を走破。格別林道らしいイベント(?)はありませんでしたが、これで県道ですからねー。この意外さが面白かったです(笑)

 しばし、舗装路を南下し、現れた湖は箕輪ダムこと「もみじ湖」です。ツーリングマップルによれば、すぐ近くに「伊那谷を眼下に中央・北・南アルプスを一望できる高原」というフレーズに吊られてしまった「萱野高原」とは?。早速パトロール開始です。

 箕輪ダムから萱野高原へのアクセス路がこれまた凄かった!。なんと表現してよいのやら、一応舗装路ではあるけれど、限りなく交通量は少ないであろう、なんとも心寂しくなるほでした(笑)。


■萱野高原から見下ろす伊那谷のパノラマ

 萱野高原へ到着です。行き止まりには、野外活動を主としたいわゆる少年自然の家風な「かやの山荘(→公式HP)」がありました。

 バイクを止めて、施設脇を回り込んで見ると、これは!期待通りの伊那谷を眼下に一望する大絶景パノラマがありました。山荘直下が崖になってましたので、実に展望が素晴らしいですね!。

 案内板によれば、更に300mほど歩いたところに「アルプス展望台」なるものがあるとのこと。もちろん「アルプス」と聞いたらじっとしてはいられないでしょう(笑)。探索開始!。左手には、伊那谷を見下ろしながらの高原の散策。朝から爽やかな高原の風が心地良かったです。

 それらしき展望台を発見!。早速登ってみました。南アルプス方向はアレでしたけど、やはりなんと言っても伊那谷方面のパノラマがGOOD!。ただ、わざわざ「アルプス展望台」まで来なくても、先の「かやの山荘」からのパノラマでも十分楽しめましたっけ。


■林道峰山線、そして・・・

 萱野高原入口から南へ延びていたのが「林道峰山線」。尾根伝いにダートを少し走ったところで、伊那へ下るショートカット林道を発見!。カシミール的にまたしても”黒い道”です。

 入口直後からすでにこの状態。ヤバイです(笑)。しかも、萱野高原の標高1200mから伊那市街までの約600mの高低差を駆け下りる林道ですからねぇ。途中でUターン沙汰になったら・・・。もちろん、隣には舗装路があるのにわざわざこんな廃道化した林道を好んで変わり者も少数派なんでしょうね(笑)
 台風直後のせいもあり、路面は雨水で削られて、赤土質な路面は、水分を多分に含んでおり、ドロドロですよ(笑)。ジーパンだったら絶対にイヤだけど、不思議とオフブーツやモトパン履いてると、突き進め〜!!ってな気分にさせられてしまうから怖いです(笑)。足でも付こうものなら、ヌルっといきそうで怖すぎです。メットの中で悲鳴(歓声?)を上げながらも、Uターンする気などまったく無い自分って・・・(笑)

 時々、藪コギ未遂に遭遇しながらも、無事に下山完了!。どうやら降りてきた林道は「林道八ツ手線」と呼ぶらしい。いやぁ〜、久々のセローならではの達成感に満ち溢れた瞬間でした(笑)


■高鳥谷山から伊那市街を望む

 時刻は10時になるところ。伊那での昼食までには、まだ時間がありますので、プラン前倒しで行ってみよう。こちらもいつかは訪れてみたかった「高鳥谷山」へ向かいます。
 アクセス路となる高鳥谷山スカイラインは、全線ほぼ1車線の舗装路ですが、両側からは草木がせり出して、スカイラインという名からは想像しがたい、展望もなくなんとも鬱蒼と生い茂る感じですね(^^;

 対向車に気を使いながら、つが平まで到達。そこから山頂までは徒歩20分?。地図を眺めていると、山頂へより近づけるアクセスを発見!。「大曽倉線」で、高鳥谷山を南側から回り込む形で、山頂まで通じるダートがあるようです。
 ダートは約2kmほどで終点へ。もう高鳥谷山山頂は、目と鼻の先。いやぁ〜、これは素晴らしい爽快感!。伊那谷を見下ろす再びの大絶景パノラマに大興奮しました。雲がなければ、きっと中央アルプスの稜線までクッキリ望め、更なる感動間違いなし!でしょ(^^)
 
 一旦、つが平まで戻り、名も無き林道で下山開始。萱野高原同様に、標高1300mから市街地までの高低差は700m!。木々の隙間から時折市街地の展望を望みながらの気分の良い林道でした。途中、伊那市の天然記念物に指定れれているらしい「高鳥谷のマツハダ」なんて木がありました。
 


■伊那・「志ぶ柿」でソースカツ丼

 さあっ!、いよいよ昼食タイムです。やって来たお店は、伊那といえばやっぱりアレ?しかないですよね!?(笑)。伊那市街中心地にあった「志ぶ柿」(→紹介HP)です。どうやら開店直後とあって、未だ準備が整っていない状況でしたが、快く迎えてくれました。

 メニューはコチラ。もちろん、「ソースカツ丼」頂きます♪。いやぁ〜、揚げ立てのボリュームあるカツに、たっぷりくるまれたソースと、今回は普通盛りながらもなかなかのボリュームですね!。ほどよい脂身具合と柔らかさが、旨かった(*^o^*)。おまけに、付け合わせには、おでんと冷や奴にお豆腐まで付いて、しめて800円也。

満腹様でしたぁ〜♪。

<お店メモ>
 志ぶ柿
 伊那市伊那5050
 0265-78-5323
 11時30分〜1時30分、17時〜23時
 日曜定休
「志ぶ柿」でソースカツ丼

■鹿嶺高原から伊那市街を望む

 午後の部のスタートです。伊那市を後にして、三峰川沿いを高遠城址公園方面へ。当初、久々のしらびそ高原というプランでしたが、あいにく南アルプス方面は雲が多く景色が望めそうに無かったため、急遽プラン変更。鹿嶺高原へ向かいます。
 
 つづら折れの山岳道路沿いには、木々が生い茂り、以前の春に来た時ほどの展望は望めませんでしが、急勾配を一挙に駆け上がり、見る見るうちにチョコレート色に濁った美和湖を突き放し、伊那市街が見渡せる標高1800mの鹿嶺高原へ到着しました。

 駐車場からは、更に遊歩道を5分ほど歩くと、大望の展望台へ。伊那市街の展望と、振り向けば南アルプスが間近に迫る大絶景です。

 鹿嶺高原は、これで3回目(→1回目2回目)。ここも、青空の下の大絶景に巡り会うことがなかなかできませんが、それまたいつかのお楽しみということで(^^)


■鹿嶺高原からの支線探索

 下山途中、カシミールの地図を頼りに、本能のままいくつかの支線探索開始!。美和ダム方面まで通じる路線ですが、これが予想以上に探検気分をもり立ててくれる林道ですね(笑)

 常に現在地と進行方向を確認しつつ慎重に進んでいくと、キノコや山菜取りなどの入山禁止規制や産業廃棄物の不法投棄対応なのか、林道脇には高圧線が隙間無く張られており、まさに針のむしろ状態に・・・・。要は、入っちゃいけない側の方へ自然と導かれてしまったのです。

 結果、出口として予定していた場所にも高圧線が張られており、大ピンチ!(汗)。来た道を、遙々戻るべきか!?。しかし、途中何故か?すれ違った4駆が居たことを思いだし、必ず出口はあるはずだと探したところ・・・ありました!。なんとか無事脱出成功!!。いやぁ〜、一時はどうなるかと思いましたが、林道探索とは違った意味でヒヤヒヤになりました(笑)



■R299で麦草峠越え

 先の林道脱出で、精魂使い果たしてしまったので、帰り道はR152で無難に北上しました。

 杖突峠で小休止。朝方の雲はいずこへ??。無料展望台へ登ると、諏訪湖からビーナスライン、そして八ヶ岳に至る、信州らしい屈指の今日1番の大パノラマが広がりました。

 無料展望台でいい景色が見られたら、せめてチーズパンくらいは食べましょう(笑)。そして、売店の前では、無人販売で茹でたトウモロコシなんてのもありまいた。1本200円で、甘くてた美味しかった(*^o^*)

 時刻は15時を過ぎたところ。さてと、これからどうするか。まだまだ今日のツーリングは終わりませんよ!。茅野市からはR299で1本勝負!かな。まずは麦草峠越えルートで行ってみよう!。

 正面には、これから越える2000m級の山々を望みながらも気分も上々。やっぱりツーリングには、そんな青空の高原風景が心癒されますね。グングン高度を上げていくと、久々の標高2000mの世界は、涼しさ通り過ぎて秋の風でした。何度走っても楽しい秘訣は、やっぱりコレが気分をかき立ててくれるからでしょうか!?(笑)



■小海町、風とりで「馬刺身丼」

 いよいよ本日のツーリングも終盤戦。R299冬季閉鎖ゲート近くにあるレストハウス「ふるさと」にて、八ヶ岳高原ソフトクリームをGET!。小海リエックスの脇を抜けて、夕暮れの松原湖では、八ヶ岳へ沈む夕日が眩しかったな。

 時刻は17時。少し早いけど、晩飯にと訪れたのは小海町にあるどんぶりや「風とり」です。いつも鳥ソースカツ丼ばかりに目を奪われていましたので、今回は違った路線で「馬刺身丼:1000円」です。
 風とりならではの、たっぷり御飯の上には馬刺身がたっぷり敷き詰められており、まさに至福の喜び(*^o^*)。醤油をかけて頂きます♪。う〜ん、ヤバイです。旨いです。1人ニヤけた顔が収まりませんね(笑)。


■R299十石峠越え

 小海からの帰り道は、定番R299の十石峠越えルート。しかし、古谷ダム付近に差し掛かったところで、こんな看板が突如現れました。やはり台風の影響なのでしょうが、これでは、迂回したところで、ぶどう峠もきっと同じ状況なのかもしれない・・・。

 山の基本。ガソリンは満タン、万が一のUターンも覚悟の上で、行けるところまで行ってみよう!。長野側は、所々土砂で路面が覆われた痕跡はあったけど、すでに除去作業は完了しており、難なく十石峠に到達。
 さてと、問題は群馬側なのだ。すでに日が暮れて薄暗い中、工事車両が本日の土砂の除去作業を終えるところでした。
 R299は、台風による影響で、致命的では無いものの、路肩崩落多数、土砂崩れ当たり前、路面は至る所で土砂除去後のマディ状態。そして、道路脇の斜面から道路へ降り注ぐ豪快な沢の光景など、暗闇の中でヘッドライトに映し出される数々の光景は、これまで見たこともない国道という名からは想像も出来ないほどに変貌したR299の姿がありました。

 無事にR299十石峠区間をクリア!!。気が付けば、バイクはもちろん、膝から下はドロだらけになりました。

 午後9時無事帰還。走行距離は610km。いやぁ〜、この強烈までもの疲れ具合は久々です。走ったぞー!ってな達成感疲労感で満たされました(笑)。

 久々のセローツーリングは、盛りだくさんな1日で、改めてやっぱり小排気量車ならではの楽しさはココにあり!と感じた1日でした。

本日の走行距離:610km

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