2006年8月9日 作成
R352・奥只見湖ツーリング 2006年8月5日 |
メンバー | ダー@SEROW250 |
R352・二輪車通行禁止解除ってホント!?
日本を代表する豪雪地帯でもある秘境・奥只見湖。そして、その湖畔をトレースするのが国道352号線、通称「樹海ライン」。国道なのに二輪車通行禁止って一体どういう仕打ちなのか。バイクがダメなら、コレで走ってみたい!と本気で考えた時期もありましたが・・・(そりゃ無理だって?笑)。
そんなある日、今年2006年3月の出来事。ツーリングライダーにとっては願ってもない吉報が舞い込んで来たのだ!。悲願の二輪車通行禁止規制解除!?の噂。
奥只見の長い冬が終わり、待ちに待った6月の冬季閉鎖解を迎えたものの、今度は災害復旧工事により再び通行止めの措置が続いていました。そして、先月末の7/29、一部の片側交互通行を残し、晴れて全面開通と相成りました。
R352で夜明け
あと数時間後には、これから目の前に繰り広げられるであろう、見たことのない様々な光景を妄想しつつ、興奮で一睡もできずに深夜0時の出発の時刻を迎えました。愛車セローには、XTZ譲りのリアボックスを搭載し、ハンディGPSにDVDナビも装着。準備は万端。いよいよ出発がやってきたのだ。
R17を北上し、群馬と新潟の県境である三国トンネルを抜ければ、そこはもう新潟県。深夜3時、苗場スキー場通過。真夏とは思えない久々の満天の星空に感嘆しつつ、気温の方も流石苗場!。電光掲示板によれば14℃(!)。涼しい通り越して、こりゃ寒すぎです。真夏装備では、流石に少々震えるほどでした。
越後湯沢にて、24時間営業のガソリンスタンドにピットイン。バイクの深夜走行には、なくてはならない24時間営業のGSですが、国道沿いは、湯沢付近に2件、六日町で1件ありました。
埼玉から約170km先の小出には午前4時到着。コンビニで軽い朝食をとりつつ、大望のR352へ出撃なのだ。湯之谷村付近で、東の空が明るくなってきました。前方に見えてきた山並みをこれから越えて行くんだと思うと、奮い立つものがありました。
R352から望む朝焼けの越後駒ヶ岳
午前4時30分、奥只見シルバーラインへの分岐点に到着。付近には、あんなこんな看板や、こんな看板が立っており、今なおシルバーラインは二輪通行禁止の措置がとられているのですね。ゲートには、管理人こそいないものの、隣りの駐車場には、登山者らしきグループが準備中。今日のところは、なんとなく遠慮しておこう・・・(何を?)
さて、ここから先のR352は、本当に二輪通行禁止解除されているのだろうか!?。分かっていても、この目で確かめなければ半信半疑。おっ、遙か昔の出来事、二輪通行禁止のデカデカと看板が掲げてあったその場所も、真新しい看板になっていました。二輪車歓迎!とでも書いてあったら最高だったのになーぁ(笑)
国道とは思えない1〜1.5車線の狭いウネウネ道を駆け上がると、右手にそびえていた山の頂きが、赤く染まってきました。越後三山の一つ、朝焼けの越後駒ヶ岳(標高2003m)です。次第に赤く染まっていく様は、見ていると何だかジーンと来るものがあり、神々しくも何か神聖な気持ちにもなれました。そんな越後駒ヶ岳の威容を拝みつつ、更に山岳道路を駆け上がります。
奥只見湖にかかった雲海
R352は全面開通とはいうものの、未だ災害復旧工事真っ最中。随所のこんな崩落箇所がありました。ガードレールもない箇所だって多々ありますので、R352は、運転にはくれぐれも細心の注意が必要ですね。
午前5時半、すでに遥か彼方には、走ってきたR352が一望できました。枝折峠に差し掛かる頃、流石にこの山深さは凄いです!。そんな道を遙々登ってきたのかと思うと、ちょっと感動ものです!。
標高1065mの枝折峠では、更に感動的なご来光と雲海の世界が待ちかまえていたのでありました。奥只見湖が雲の下で見えないけれど、まるでその雲海が奥只見湖であるかの様で幻想的でした。
それまで交通量は皆無に等しかったR352ですが、枝折峠は突如これだけの車で溢れていたのには驚きました。しかも、ガードマン付き。どうやら越後三山の登山口となっているようです。
それにしても、あのそびえる越後駒ヶ岳へ自分の足で登るなんて、到底自分なんかには考えられない世界ですが、ちょっと憧れるな。
夏の青空が待っていた!
峠を越えると、雲海は時一刻一刻で姿を変えて行きます。たくさんのカメラマンが、三脚を並べていました。しかし、雲海の中へ消えていくR352。もしや!?、いやその通り!。うわぉ〜、何も見えなくなっちゃった。ひたすらキリの中でも容赦なく続くウネウネ道。そんな時こそ、現在位置を確認できるナビは様々なのでありました。
銀山平を通過し、このまま奥只見湖を拝めずに終わってしまうのか!?と不安を抱きつつ、ふっと見えそうで見えない奥只見湖。すると・・・・・正面の山が望めた時は、これは行けるぞ!と熱いモノ(?)がこみ上げてきましたね。。いやった!。ついに現れた幻想的な奥只見湖にちょっと感動。そして、スカッと爽やかな夏の青空が広がりました。まさにツーリングハイになれる瞬間ですね。
奥只見湖をひたすらトレースするR352。コーナーというコーナーには沢があり、道路が冠水状態なんて当たり前。でも、バイクから降りて、水を触ってみると、とにかく冷たくて気持ちがいい。
奥只見湖も中盤に差し掛かり、ふと目にとまった白いものは一体ナニ??。いやまさか!?、キター!!!!。まさか8月にこんな間近に出現した”雪の回廊(?)”です。年季が随分入っているようですが、これっていわゆる万年雪?。いやぁ〜、8月で人の背丈以上あるってことは、シーズンは一体どれくらいの高さがあったのでしょうか・・・・僕には想像できませんです。ハイ!。
R352から見下ろす奥只見湖
シルバーライン入口から、延々と100km以上にも及ぶウネウネ道。福島県との県境を過ぎると、奥只見湖とはお別れ。雰囲気は一変し、あとは淡々と山深い緑の中を進みます。右手には更に高くそびえる燧ヶ岳(標高2356m)を拝みつつ、福島県側の尾瀬への玄関口でもある御池にて、かつで二輪車通行禁止だった区間は無事完走です。いやぁ〜、写真撮りながらもありましたが、小出を4時に出て、現在時刻は8時、実に4時間もたっぷりウネウネ道と絶景を堪能することができました。R352万歳!。
こちらは、、御池からの下山途中、国道沿いにあったのは「ブナ坂の清水」。丸い石が一面コケに覆われており、なんとも美しい芸術でした。すぐ先には、遊歩道を3分ほど歩いた先に「モーカケの滝」なんてのもありました。
快走路R352
さて、檜枝岐まで下山すると、じわじわと周辺も賑わってきました。スキー場に何でまた白いものが??と思ったら、そういうことだったのね。付近?の子供達が続々と集まってくる最中でした。なんとも涼しげなイベントで楽しそうですね〜。おいらもバイクで参戦したらダメですかねーぇ!?(爆)
「木賊」と書いて「とくさ」と読むそうですが、檜枝岐の先で国道から離脱し、木賊温泉(→紹介HP)へ立ち寄り湯。道路沿いにバイクを止めて、河原沿いの露天風呂へ降りていくと、すでに数名の地元の方々が湯船に浸かっていました。
いやぁ〜、極楽極楽♪。無色透明ながら、硫黄泉の香りがほんのり漂い、川のせせらぎの音の聞きながらの、朝から優雅な朝風呂となりました。一応?、混浴だそうです。
旧R352・中山峠からの展望
会津高原たかつえスキー場からは、再び国道を離脱し旧道R352の旧中山峠を経て、七ヶ岳林道入口へやって来ました。振り返るとこんな看板がありました。なるほどね(笑)。舗装は剥げ、道路には草が生え始めて、ホントにこの道で良かったっけ?と不安に思うほどでしたから・・(笑)
七ヶ岳林道へ入るも、展望の利かないフラットダートは、淡々と走るのみ。ん?、イマイチ刺激が足りないらしい!?・・(笑)。全くやる気無しモードで眠気に襲われ、早々に離脱することにしました。
R400白森湧水にて
田島町からはR400へ。コレほんとに国道??と思わずフリーズしそうになりましたが、な訳ないよね(笑)。ダートでなくてもオンローも楽しいセロー。250ccといえど、ミッションのお陰で、急勾配だって軽快に駆け上がります。SILVERWINGでもないXTZでもない、かつてのミッション車時代の”走り”が蘇ります。
厳しいヘアピンの続く舟鼻峠を越えると、右手には湧き水が飲めるという白森清水がありました。水を手ですくって、一口飲んで、顔を洗うのが毎度お約束。これが不思議と気持ちいいのね。へ〜、更にこの周辺には他にもいくつかの清水があるんですか。
下中津川を過ぎた先で右折。続いて目指すは大辺峠です。展望の利かない急勾配のウネウネ道を駆け上がると、途中またまた現れたのは「二階の清水」。さっきの白森清水よりも標高が高いせいか、更に冷たく冷えた水は、より美味しく感じちゃった(^^)。
さあっ、いよいよ大辺峠(標高910m)に到達!。ツーリングマップルにあったコメント「目の前に志津倉山の大絶壁」を期待してきたものの「・・・・ん?」。少し下ったところからのショット。絶壁に木々が生えてしまっていますが、かつてはなんとなく絶壁に見えた・・・・のかも!?
R252のハイライト・六十里越トンネル手前から望む田子倉湖
帰路のR252から離脱し、沼沢湖へやってきました。エメラルドグリーンの透き通った湖面がとても神秘的でした。こんなところでキャンプなんてしてみたいものですね。何やら湖畔は賑わっていると思ったら「湖と妖精のフェスティバル」なんて開催中でした。
時刻は13時半を周り、ちょっと早いですが本日のツーリングも終盤戦です。R252を西へ戻り、遠く田子倉ダムが見えてきました。
奥只見湖を行くR352同様、田子倉湖の入り組んだ地形の絶壁を這うようにゆくのがR252。六十里越トンネルにかけて徐々に高度を上げて、田子倉湖を一望するR252ツーのハイライトですね!。
夕方、野暮用があるために、小出からはセロー初の高速で、一気に埼玉自宅へ。SILVERWINGなら、楽しい快適高速道路も、どういう訳か!?、セローは我慢と忍耐と根性の世界でした。17時57分、予定時刻より3分前に無事帰還。深夜0時発の18時間に及んた久々のロングツーは、走行距離746km。とにかくお尻が痛いです(^^;。まだまだセローへの慣れが必要ですね。
今回のツーを終えて、確かにR352が二輪通行禁止が解除されていることをこの目で確認できたこと。そして、山深さというか、スケールの大きさというか、目で見る全てが新鮮だったこと。オフ車ながら、オンロード的な走りと絶景を存分に堪能することができた1日で大満足です。
次回またチャンスがあるとするならば、紅葉の時期か、はたまた冬季閉鎖解除直後なんて、そそられるなーぁ(^^)
全走行マップ ルート断面図(カシミールにてGPSトラックデータより作成) GPSトラック生データ(#取り扱いには十分な配慮をお願いします。) |