2002年2月17日 作成


初めての富士登山 1999年8月28日

6合目(標高2700m)

 1999年夏、最後のイベントとして富士登山に行って初挑戦しました。メンバーは大谷ペア岩井ペアの4人です。

 登山口としては、河口湖口や富士宮口がメジャーですが、こちらは随分下から5合目までシャトルバスでの運行になります。唯一須走口だけは、夏休みでもマイカー規制が無いため、5合目まで車で行くことができるのです。

 山頂でご来光を見るために前夜の夜10時30分に須走口5合目(約2000m)を出発しました。

 しばらくは森の中を歩きました。とにかく6合目までの道のりが長かったです。そして、この6合目を過ぎると樹林帯がなくなり展望の開けた登山道となりました。

本7合目(標高3250m)

 パンフレットでは登山が5時間10分とあったので、まあ夜明け前には山頂に着くだろうと読んでいたのが大間違い。日頃の運動不足がたたり、そして何よりも高山病に悩まされ思うようにペースが上がりませんでした。

 山頂方面を見上げると、登山をしている人達の懐中電灯の明かりが山頂まで繋がっていて、とても神秘的でした。

本7合目でのご来光

 本7合目(約3200m付近)でのご来光となりました。この時、既に大谷コンビとは歩きのペースが合わなかったため先に行ってもらっていました。大谷ペアは本8合目付近でご来光となったそうです。

 8月といえど、日の出前がとにかく寒かったです。

辺りはまるで砂漠の様です

 途中、何度も登頂は諦めようとも思うのですが、山頂はあそこに見えているのです。もうここまで来ると意地と根性で自分との戦いです。

 7合目を過ぎると、道もご覧の通り岩がゴロゴロで、非常に歩きにくくなって来ました。

富士五湖方面の眺め

 もう膝はガクガクで、一度座ると立ち上がるのもままなない状態です。うん、でもここで挫折しては絶対後で後悔すると思うと、精神力だけが頼りでした。

山頂が目の前の9合目(標高3600m)

 山頂は、もう目と鼻の先。しかし、道はほとんど岩場の階段状となり、1段1段が30cmほどあるのです。1歩1歩がとても重いのです。辛い

駿河湾方面の雲海

 辺りは未だかつて見たことの無いような雲海が広がっていました。まるで飛行機に乗っているようでした。

山頂まであと少し

 後から登ってくる人にどんどん抜かれました。でも、そこはマイペースで登るしかありません。

ゴール目前

 山頂は目の前。あの鳥居をくぐれば。

富士山登頂達成の瞬間(標高3776m)

 只今の時刻は午前9時30分。前夜の10時30分に須走口登山口を出発し、10時間40分かけて登り切った富士登山登頂の瞬間です。これまでの疲れや眠気が全て吹き飛びました。日本一の富士山頂(3776m)へ登頂することができました\(^o^)/

 富士山からのご来光、そして未だかつて見たこともない雲海、そして登頂できた時のこの感動は、きっと一生の宝物になるでしょう。


富士山頂の山小屋

 登山前に買った金剛杖に焼き印を押してもらいました。山頂には売店が数点あって、まさかこんなに賑わっているとは思いもしませんでした。

 途中、標高が上がるたびに売店のジュースの値段が上がって行き、山頂では500ccのペッドボトル1本が確か500円以上もしました。でも、不思議と高いと感じないのです。山頂まで商品を運ぶことを考えたら納得です。

初めて見る富士山火口

 少しだけ山頂を歩いてみましたが、とにかく風が強くて、立っているだけでも大変でした。山頂は、場所によっては歩道が数mしか無い場所もあって、かなり怖いです。


下山開始・延々と続くジャリ道

 お鉢巡りもしたいところでしたが、下山のことを考えると体力的にも無理と判断し、午前10時10分に下山開始。

 下山道は、基本的に登りとは別ルートです。下山はかなり直線的にルート設定されていました。

 登りよりも下りの方が辛いとは思わなかったです。

下山開始・延々と続く砂走り

 7合目を過ぎると、砂走りがあって多少?楽になりました。でもその分ホコリが凄まじかったです。
 そして、最後の最後に待っているのが樹林帯です。木の根っこの段差がいたるところにあるため、疲れた足には大変辛い場所でした。

 パンフレットでは2時間40分のところ、4時間20分かかって午後2時30分に下山することができました。

 トータルすると徹夜で16時間も歩きっぱなしだったんですよね。万歩計は、往復で私が32767歩、妻が39078歩でした(#この差はコンパスの長さの違いでしょう)。


富士登山を終えて

 富士登山を終えて、あの時は2度と富士山にはもう登りたくないと思いました。でも何故か?時間が経つとあの辛さを忘れ、また登ってみたいなーと思ってしまうのは不思議です。日本一の富士山の魅力ですね。ただ、登山好きな方に話しを聞くと、富士山は日本一で無かったら、登りたいとは思わないそうです。つまり、登山の楽しみというよりも「日本一」の山を登り行った時の征服感が全てだそうです。

 富士登山を終えてからというもの、富士山に対する思い入れがより一層大きくなりました。そして、富士山を見る度に富士登山の時の事を思い出します。どんな辛いことがあっても、富士山を眺めていると不思議と元気が沸いてくるんです。あの時の辛さを思えば、どんな辛いことでも乗り越えられそうってね。

富士登山に当たっては、こちらのページを参考にさせて頂きました。
 『あっぱれ富士山


登山マップ(143KB)
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